シン・ゴジラ フィギュア;一番くじA賞レビュー
現実 対 虚構。
日本 対 ゴジラ。
2年前、シン・ゴジラの公開と同時に発売された1回620円の一番くじ。そのA賞をやっと手に入れる事ができました。これはゴジラのフィギュア造型第一人者の酒井ゆうじ氏が、雛形のCGモデルを元に原型を作製し着色したもので、いわば『酒井ゆうじ版シン・ゴジラ雛形』になります。
ではここからレビュー。ヤフオクで落札したのですが、ブリスターがちゃんとついてました。当たった人がそのまま持ち運びやすいように取っ手が付いています。中身はフィギュアと台紙のみというシンプルな構造。海外メーカーのネカと違い、ハサミで切り開かなくても開封できるのはありがたいです。
全身。限られた資料しか無かったにもかかわらず、映画公開前にお披露目された雛形とシルエットも皮膚の質感もほぼ同じ。素晴らしいです。
左右。
斜め方向。
正面。
背面。
顔アップ。歪んで左右差がある顔がよく再現されています。
手から胸、お腹にかけて。
5列の背鰭も、その複雑な形状を忠実に再現。
脚。特徴的な獣脚はもちろん、接地しない4本のメインの大きな爪、指の各所から生えた小さな爪も雛形どおりです。市販シンゴジフィギュアの脚の爪の色のほとんどは歴代ゴジラと同じ乳白色に塗装されている中、劇中と同じオレンジ~茶色のような色で塗装されていたのも嬉しいポイント。
尻尾。シンゴジの特徴の1つは非常に長い尻尾ですね。
骨が絡まり、顔のようになった先端は少ない資料ではさすがに再現しきれなかったのか、肉塊のようになっていました。でも、それはそれで良いかな。
こうやって全体を見てみると、とにかく再現度が半端ないです。シンゴジの1号(形状検討用)雛形、2号(着色検討用)雛形と比べても遜色ありません。CGモデルを3Dプリンターで打ち出したり、雛形から直接型を取って複製したのではなく、自分の目で見て、1から粘土で作ってこれほどの完成度とは!!更に、普通なら見落としがちな腰の背鰭になりかけの突起と、尻尾のトゲのエラーも控えめながら再現されています(分り辛いですが)。
手持ちのシンゴジ達と並べてみました。
ムービーモンスター通常版。劇中CGデータを使っているのですが、おもちゃ扱いなのでシャープさは無く、モールドも甘くなっているのでクオリティーは段違いですね。
ゴジラ像フィギュア。ゴジラ像は単色ですし、ムビモンと比べてディテールは細かくなっているのでなかなか良いです。同じ大きさで2体並べばかなり見応えがあると思います。
S.H.モンスターアーツと。このモンアツ自体はムビモンと同じく劇中CGデータを使った『本物』なのですが、可動を仕込む事でどうしてもシルエットが崩れてしまっています。元は良いのですが、塗装が厚いためモールドが潰れてしまっているところも。単体で見ると造型の満足度は個人的には高いのですが、一番くじの方が良い出来だと感じました。大きさは一番くじの方がひとまわり大きいですね。
実際の雛形から型を取った、大きな雛形レプリカも売ってるのですが、あちらは高くて手が出せません。が、この酒井版はその雛形をほぼそのまま再現しており、とても満足できる一品です。手に入れられて本当に良かった!2年越しの夢が叶いました。
この後、同じく酒井ゆうじ氏原型の劇中のシンゴジのフィギュアがくれば、クオリティーの高い酒井版雛形と劇中モデルが揃うのでとても楽しみです♪